駄らだらと語る宝塚ファンのブログ
駄らだら、たからづか。
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 「原作」 2007年 08月 06日 (月) 01:03
来週、月組を観るというファンに
 「ヤマトタケルって知ってる?」
と訊いたら、
 「知ってるよ! 日本の神様でしょ!
  ウサギを助けたの!」
・・・それはオオクニヌシである。

名前がややこしいのよ、日本神話って。
ちょっと長すぎない?
アマテラスオオミカミとかって。

でも、楽しい。
神話って、すごくおもしろいのです。
ツッコミどころが満載!
 「神様ってありえねー!」
の連発です。
物語として読んでちゃんと楽しい。

読みやすかった口語訳の古事記
 

雪組の『スサノオ』の時に私なりの神話ストーリーを『駄らだら古事記』として綴ってみたら楽しかったので、またも書いてみました。
今回は「ヤマトタケル編」です。
相変らずウソ八百をならべてます。

長くなるので本編は「続きを読む」からどうぞ!

駄らだら古事記 ヤマトタケル編

○ 大碓と小碓

昔々。
古墳時代。
時の権力者・景行天皇が、岐阜県あたりに有名な美人姉妹がいるという噂を聞きつけ、
自分のお嫁さんにしようと思いたった。
そこで息子の大碓
 「2人を連れてくるように」
と命じ、使いにだした。
ところがこの息子が言うことをきかない。
姉妹をつれ帰るどころか自分のものにしてしまった。
しかも、2人共。

息子の反抗期に悩んだ天皇さんは、もう一人息子・小碓(オウス)に相談してみることにした。
小碓はまだ16才にもかかわらず、しっかり者だし喧嘩は強いし、
そのうえイケメンであるという、三拍子そろった自慢の息子だったのだ。
 「なあ、小碓よ。
  パパな、お兄ちゃんのことで困ってるんだ。
  一度おまえから話してみてくれないか?」
 「うん、ボクもう話してみたよ」
 「さすがは小碓。なんて言ってやったんだ?」
 「殺してやった」
えええ!
殺したんかい!
 「朝、トイレの前で待ち伏せしてさー。
  手足を引きちぎって(以下略)」

自慢の息子がいきなり殺人。
しかも兄。
しかも惨殺。
そのうえ平気で死体遺棄!
こんな奴と一緒に暮らせるわけがない。
だが敵にまわすには恐ろしすぎる。
びびったパパは考えた。

 「小碓よ、おまえはなんと凄いヤツなんだ!
  その才能を活かしてパパのため、いやこの国のために働いてはくれないか。
  九州にいるクマソって悪者を退治してきてくれ」

・・・これでしばらく息子を遠ざけることができる。
うまくいけば敵にやられて死んでくれるかもしれない。
と、父は企んだわけだが、純情な小碓は露ほどの疑いも抱かずに
 「いってきまーす!」
意気揚々と出かけていった。



○ クマソタケル

さて、この頃。
日本はまだ国として固まっていなかった。
各地にいろんな部族がいて、いろんな国をつくっていたのである。
連合国というか。
首長国連邦というか。
ヤマトだって元々はその中の一つに過ぎない。
奈良のヤマトの王子・小碓は、他の国々を服従させに行ったのだ。

奈良にヤマトがあるように、
南九州にはクマソが存在した。
治めているのはクマソタケルの兄弟である。
小碓は彼らを暗殺しようと思ったが、警備が厳しくなかなか屋敷に入れない。
どうすれば近づけるだろう?
 「よし! 女装をしよう♪」

髪をおろしてスカートをはく。
お化粧くらいしたかもしれない。
小碓はもともとが美少年なもんで、クマソタケルはころりと騙され、
 「おお、綺麗なオネエちゃん!」
ウハウハと喜んでおった。
やがて宴もたけなわ、十分酔いがまわったのを見計らい、
女装の小碓はいきなり剣を取り出して、兄クマソの胸ぐらをつかんで刺し殺した!

・・・英雄はいつだって卑怯者なのである。

慌てて逃げようとした弟タケルも階段の下でとっ捕まえて、
お尻を一撃で、グサッ!
痛ッ!
なんでそこなの!

 「うっわ、ちょっと待ってくれェ!」
お尻を刺し貫かれたまま敵はわめいた。
 「あんた誰やねん!」
小碓は武士の情けで教えてやった。
 「ヤマトの天皇の息子・小碓さまだ!」
するとタケルは
 「そうか・・・あんた強いな。降参や。
  俺の名前をくれてやろう。
  これからはヤマトタケルと名乗るがいい」
 「言いたいことはそれだけか」
小碓は、相手をナマスにした。
非情。



○ イヅモタケル

帰り道、小碓は出雲に立ち寄った。
そうしたらイヅモタケルという強い男がいた。
小碓はこの人も倒そうと決めたらしい。
純情可憐な少年をよそおい、
 「友達になろうよ」
と近づいたそうな。
 「親友になろう!」
そして友情の証として
 「刀を交換しよう!」
とまでもちかけた。
男の友情なのである。
香取慎吾の言うところの、「俺達はナマカ!」なのである。
そうして青春まっただなかの2人は
 「どちらが強いか腕比べだ!」
と刀を抜いた。
・・・抜いたら。
ニセモノだった!
小碓がこっそり刀をすりかえていたのである。
相手は木刀。
自分は真剣。
あっと言う間にぶち殺し。
挙句の果てに、死体を横目に
 「馬鹿じゃねえの?」
とあざけりの歌まで詠むしまつ。

卑怯もここまでくればもう、悪魔の所業としか言いようがない。



○ 草薙の剣

敵をやっつけた小碓はヤマトへ凱旋した。
困ったのは天皇である。
気の弱いパパは、息子の武勇伝というか鬼のようなやり口を聞いてますます震え上がったのだろう。
なんとか追い払おうと、こう命じた。

 「小碓よ、次は東だ!
  東にはまだまだたくさん敵がいるぞ!
  全部やっつけてこい!」
 「パパ・・・そんな・・・」

せっかく帰ったのに。
クマソをやっつけて、イヅモタケルもやっつけて、
仕事は完璧だったのに。
東の敵を全部って!
エンドレスかい!

小碓は泣いた。
おばさんの家に駆け込んで泣いた。
 「うわーん、パパは僕を嫌いなんだ!
  死ねばいいって思ってるんだ!」
 「ええ、そうよ。知らなかったの?」
なーんて、おばさんとしては言えないから、
 「パパもそのうち分ってくれるわよ」
とでも慰めたのだろうか。
お土産をもたせてくれた。
それが草薙の剣だった。
その昔、スサノオがヤマタノオロチを退治したときに、オロチの尻尾から出てきた剣である。

こののち小碓は、火事に遭って火に囲まれたとき、この剣で周りの草をなぎはらって難を逃れたという。



○ 恋人たち

東へ向け、再び旅にでた小碓。
こんどはハッピーなこともあった。
恋をしたのだ!
婚約したのだ!
その子の名前はミヤズ姫
尾張に住んでる女の子。
出張中の身である小碓は、
 「仕事が終わったらまた来るね!」
と、とりあえず結婚の約束だけして別れたのだけど。

このときすでに小碓には彼女がいたらしい。
事件は浦賀水道で起こった。
船が大しけにあったのである。
 「うおー! 沈没するー!
  海神さまがお怒りじゃー!」
パニックに陥る小碓。

そのとき、同行していた恋人のオトタチバナ姫(かなり唐突に登場)が
 「私があなたの身代わりになりましょう」
と言って海に飛び込んだ!
飛び込んだ・・・というか・・・。
毛皮8枚・ゴザ8枚・絹を8枚を海に浮かべて、その上にちんまり座って流れていったらしい。
しかもその状態で歌まで詠んで。
 「あなた愛しておりますわ~♪」
まさに神技。

オトタチバナの犠牲のおかげで、船は無事に渡ることができた。
1週間後、彼女の櫛が浜辺に流れつき、小碓はそこに墓をたてたという。



○ 結婚しました

小碓の旅はまだ続く。
蝦夷たちをやっつけてもやっつけても。
どんどん敵は現れる。
だんだん戦いに飽きてきた。
疲れた小碓が思いだすのは、海へ身を投げたオトタチバナの姿。
足柄の山の上から遠く海のほうを向き、小碓は思わずため息をついた。
 「ああ、妻よ!」
と。
「ああつま」→「あづま」
これが「東」の語源だそうで。

やっとのことで任務終了。
 「ああ疲れた。帰るぞー!」
帰った先は、尾張で待ってる婚約者・ミヤズ姫のところである。
 「ただいま、ハニー!」
 「おかえりなさ~い♪」
手に負えないほどラブラブな夜を過ごす2人でございました。



○ しまったー!

そうして甘い夜が明け。
再び歩きだした小碓。
いつの時点で彼は気がついたのだろうか。
 「はっ! 忘れ物した!」
奥さんの枕元に、剣を置いてきたことに・・・。

丸腰の英雄・小碓。
お次は山の神に挑戦だ。
素手でもチョロイと思っていたのだろうか。
山をのぼる途中で白いイノシシに遭遇したのだが、
小碓は鼻であしらった。

 「ふん、ザコはほうっとけ」

ところがこれが、山神の化身だったのだから大変だ。
 「誰がザコだー!」
プライドを傷つけられた山神様は、怒りにまかせて雹を降らせた。
おそろしい勢いで降らせた。
野球ボールくらいの雹が隕石みたいに襲ってきたのである。
小碓はたちまち、ボッコボコ。
ボキボキに全身を骨折したらしい。



○ 小碓、歌います!

戦いと、恋と、雹のおかげで身も心もボロボロの小碓。
杖をつきつつ、今度こそ家に向かって歩きだした。
家へ。
ヤマトへ!
・・・奈良へ。

だが疲労は限界に達していた。
一歩歩いては休み、もう一歩すすんでは休み。
休みの間に歌を詠んだ。

帰りたい。
帰りたい。
お家に帰りたいよ。
パパに会いたいよ。
優しいおばさんにも会いたいよ。
・・・お兄ちゃん、殺さなかったらよかったなあ。

そんなこと考えてたかどうかは知らないが。
故郷ヤマトを想う歌を詠った。
※( )内は私的意訳

♪倭は国のまほろば たたなづく 青垣 山隠れる 倭し うるはし
  (ヤマトは素晴らしいところなんだ。
   青い山々にかこまれた、美しいヤマトが目に浮かぶようだ) 

♪命の全けむ人は 畳薦 平群の山の 熊白檮が葉を うずに挿せ その子
  (生きて故郷へ帰る者よ。
   平群の山のクマカシの葉を、髪に飾ってみせておくれ)

♪愛しけやし 吾家の方よ 雲居起ち来も
   (ああ、懐かしい、我が家の方角から雲が立ち昇っているよ)

そして最後の歌は、

♪嬢子の床の辺に 我が置きし 剣の大刀 その大刀はや 
   (剣、忘れてきてもうたー!ミヤズ姫~!)

かすれた声で歌いきり、ガクリと力が抜けてこときれる小碓。
まるでタカラヅカみたいな死に様でございます。
 「おーうすー!」
亡骸にとりついて泣く家族。
奥さん達とか。
子供達とか。
・・・家族がたくさん増えているようで。いつのまに。



○ 白鳥

話はここで終わらない。
悲劇のあとには感動的なフィナーレがついてくる。

ヤマトから来た家族が葬式をだしていると、
小碓は、なんと、大きな鳥になって蘇ったのである。
光り輝く白い鳥。
西の空へと飛びたった。
西へ。
ヤマトへ。
故郷へと。

驚いたのは家族である。
泣き叫びながら後を追いかけた。
 「待ってぇー!」
 「お父さーん! 待ってよー!」
ぜいぜい、はあはあ、追いかける。
切り株を踏んで血を流し、波打ち際を走り、磯の岩を乗り越えてもまだ追いかける。
むっちゃ長距離、追いかけて走った。

伊勢を出発した白鳥がようやく降り立ったのは、河内の国。
大阪だった。
・・・故郷、飛び越した。
しまったと思ったのか、恥ずかしかったのか。
白鳥はそのまま天へと翔け上がっていきましたとさ。

おしまい♪
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