駄らだらと語る宝塚ファンのブログ
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 「なんとなく花のみち日記」 2015年 03月 09日 (月) 23:54
あれは何年前のことだろう。
 「すごい子がいる」
と、一人の音楽学校生のことが話題になっていた。
 「ほんとにすごいよ!」
舞台をみた人も同じことをいった。
どこに出てるか教えてもらおうとすると
 「見たらすぐわかるよ。一人だけ、ものすっごい踊ってるから」
本当だった。  
ものすっごい踊ってた。
天を掴み空を切り裂くダイナミックなダンスだった。
・・・えっと、研1だよね?
なんだこの異次元空間は。

すべてが大きかった。
ダンスも身長も存在感も、口をあけてガハガハ声をあげる笑い方も。
太陽のような若手だった。

柚希礼音くん。

一番印象的なのは『花の業平』の新人公演。
忘れもしない。
梅若という役だった。
梅若が舞台にとびだしてきただけで、パッと明るくなったんだ。
太陽が顔をだしたみたい!
そう思った瞬間、調子っぱずれな声で歌いだした。
ずっこけた。
「音のはずし方までダイナミックだね」
とみんなで笑った。
ああいう人は端っこに置いておけない。
スターになるしかないのだと、誰の目にも明らかだった。

若いうちはパワー制御できなかったのだろう。
良くも悪くも目立って仕方がなかった。
星組の暴れん坊。
やんちゃくれのいたずら坊主。
そんなレオン君が好きだった。
ザネリが好きだった。

「王家に捧ぐ歌」の新公ラダメス。
「タカラヅカ絢爛」の蛇のダンス。
プリセツカヤ振付のダンス。
だんだんとパワー制御ができてくる。
少年期が終わりに近づいてくる。

歌えるようになるともう無敵だった。
『スカーレト・ピンパーネル』のショーヴランは感動的だった。
 「踊ってないのにすごい!」
と誰かが言った。
巨大男役・柚希礼音が完成した。

レオン君がトップになったのと、私が宝塚から離れたタイミングがちょうど同じだった。
トップ姿は数えるほどしか見てない。
若い頃しか知らない。
何を見ても
 「まあ、あのヤンチャ坊主が大きくなって」
と近所のおばちゃんの心境で感心するばかりだ。

舞台はあんまり見ていなかったけど、ビッグなスターになっていることは知っていた。
わかっていた。
音痴の梅若のときから。
太陽のようなトップスターになって、舞台と客席を照らし出すに違いないと。


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