駄らだらと語る宝塚ファンのブログ
駄らだら、たからづか。
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 「宝塚雑談」 2008年 11月 28日 (金) 18:21
私の好きな宝塚。

初舞台生の口上。
声がうらがえってるやつ。
新人公演の銀橋ソロ。
足が震えてるやつ。
それからセリフを忘れてしまった時の、永遠にも感じられる空白。

初日の緞帳があがるとき。
誰もまだ見たことのない作品がうまれる、その瞬間に立ち会える喜び。

手で触れそうなほど熱く凝った緊張感。
頑張って。
頑張って。
頑張って!
はりつめた空気をつらぬく、澄んだ歌声。

私の好きな宝塚。

誰かが落した小物を拾い、手から手へパスして袖へと投げ込むチムワーク。
手に汗握っちゃう、あの歌。
あったかくなるデュエットダンス。
年輪をかさねたひとの、じんわりと沁みる台詞。

ツッコミどころ満載の作品を、
ケラケラ笑って楽しめる友達が隣にいること。

サヨナラ公演千秋楽の楽屋入り。
花のみちがお花とファンと歓声でいっぱいになる。
幸せでいっぱいになる。
私の好きな宝塚。

子供の頃の日曜日。
前の晩からドキドキして眠れなくて
朝早くから「行こう行こう」と騒ぎたて、
両親の手を引っ張るようにして出かけていった大劇場。
いつも一番安いてっぺんの席で、それでも嬉しくてたまらなかた。
劇場の中で、スターさんと同じ空気を吸えると思うと嬉しくてたまらなかった。
私をつつみこむ赤い座席の肌ざわりや、
いくらか擦り切れたクッションの沈みぐあい、肘掛けのツヤ、
そして目の前いっぱいに広がる大きな大きな緞帳の色とりどりの華やかさ。
オーケストラボックスから立ち昇る、とぎれとぎれの音。
観客のざわめき。
劇場の香気でむせるようだ。

やがて照明がおちる。
待ちこがれた開演アナウンス。
 「みなさま、ようこそお越しくださいました・・・」
暗闇の中、姿の見えないスターの声が、観客を異世界へと案内する。
指揮者が一礼する。

音楽が動きだす。
舞台から熱い風が吹き、スポットライトがきらりと反射する。
満員の観客の視線がただひとつの人影にあつまる。
センターに立つスターの姿は小さいのに、そのオーラは劇場中を満たしている。

美しい大階段。
黒燕尾。
娘役の群舞。
ドレスの裾がひるがえり、スパンコールは音をたて。
暗転の中でも、舞台にうごめく役者の気配が感じられる。

いっしょうけんめいな組子たちの熱気。
それに応える観客の熱気。
拍手がうずまき、音楽が沸きたち、
ついに劇場が沸騰する。

舞台と客席の隔てが消えてひとつになる。
そのとき私も、「観客」という舞台を構成する要素のひとつになれるのだ。

やがて終わりの時が訪れる。
ゆっくりと緞帳がおりてくる。
最後の最後の、靴のつまさきが隠れてしまうまで拍手をつづける。
客席が明るくなってもちょっとの間は言葉も出ない。
 「あー」
っていうため息だけが口からもれる。
ああ、終わっちゃった。
ああ、楽しかった。
客席は何かホッとしたような低い笑い声でざわめいている。
そしてようやく立ち上がり。
みんな笑顔で、ツッコミながら、文句を言いながら、
日の暮れかけた花のみちを帰ってゆく。
 「これで明日も頑張れる。」
充電完了。

そんな舞台を、また観にいきたい。
カテゴリ: 宝塚雑談
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