駄らだら、たからづか。

駄らだらと語る宝塚ファンのブログ
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なんとなく花のみち日記の記事一覧

探検・大劇場

2008.09.01
よく晴れた。
青空だ。
のんびりゆっくり、遊びにきたよ。

青空の大劇場

やたら敷地が広いのも大劇場の魅力のひとつ。
いっちょ、探検してみよう。
(この記事に舞台の話はありません。画像だらけです。)

博多座デビュー月組『ME AND MY GIRL』

2008.08.12
博多へ行こう! と決めたのに、休みが1日しかとれなかった。
1日だけでも行くんだと言ったら
 「えええ! 九州に日帰りって何すんの?」
と同僚に問い詰められた。
 「太宰府へ行って、ラーメン食べて、明太子買って、・・・ちょっとだけ宝塚観たりとか」
 「宝塚なんてすぐそこで観れるがな!」
ものすごくつっこまれた。
・・・ええやん。
九州でも観たいねん、宝塚。
ファンってちょびっと恥ずかしい。

つっこまれつつも観にいったのは、月組『ME AND MY GIRL』。
みんなが言ってる。
みんなが書いてる。
私もやっぱり書いとこう。
 「星条海斗がエライことになっている!」
もちろん、神の如き未沙のえる氏のような柔らかさや巧妙さはない。
そのぶんダイナミックに斬り込んだ。
歌って踊ってオーバーアクション、
エネルギッシュでアグレッシブ。
一つひとつにでっかい笑いを巻き起こす。
英語の発音がやたら良いのもこのひとらしいネタで、
ビルに「V」の発音練習をさせていた。
挙句、マリアに叱られる。
叱りつける声がだんだんデカくなってくる。
 「パーチェスター・・・
  パーチェスター・・・
  パーチェスターーー!!!」
ビルよりよっぽど怒られている。
ビルの共犯者というより真犯人のようなパーちゃんに万歳三唱。

その怒れるマリア公爵夫人は京三紗さん。
正直、不思議なマリアさんだった。
 「あたしのこと場違いだって思ってんだろ?」
というサリーの台詞を聞きながら、
 「マリア夫人も同程度に場違いだな」
なんて思ってしまうくらいに。
第一、ドレスがあんまり似合ってない(ごめん、言うてもた)。
しかし!
似合ってないにもかかわらず。
京三紗マリア。
最高である。
最強である。
マリアの声は、時には少女のように甲高く、
時には怪談でも始まったかと思うほど低く、
揺らめきながら響いてくる。
「軍艦」というよりも、ヘアフォード家に現れたへっぴり腰の「怪人」だった。
ある意味、最高にツボをついてくる可愛い「マリアおばちゃん」かもしれない。

ちょっと疲れてきた。
手短に書いてもいいですか。

ジョン卿は桐生園加くん。
お茶目で愛くるしく、動きのキレイな麗しのジェントルマンだった。
ジェラルドが龍真咲くん。
わんぱく坊主がお姉さんジャッキーを追いかけまわしていた。
ロード・バターズビーは良基天音さん。
 「あなたは私に冷たい・・・」
ぼそっと呟いて横を向く仕草が最高だった。

サリーは羽桜しずくちゃん。
懸命なサリー。
必死なサリー。
頑張れサリー!
応援したくなるサリーだった。

そして霧矢大夢さんのビル。
今までの「ビル」のイメージとはちょっと違った。
ちゃきちゃきに動きまわるビルではなかった。
おおらかで。
明るくて。
誠実で。
何よりも、あったかいビルだった。
 「僕はそれがなんだか知ってますよ」
と『愛は世界をまわらせる』を歌いはじめるときの、少年のようにキラキラした瞳。
純粋なビルの深い懐だからこそ、サリーは帰っていけるのだ。

全体的にちょっと不思議な「ミーマイ」だった。
観たことのない「ミーマイ」だった。
だけど可愛いやつらだった。
本当に可愛かった・・・みんな、みんな、みんな!

あー、楽しかった。
  

雪組初日(2)『マリポーサの花』

2008.08.09
先にショーをやっちゃったので。
お芝居はフィナーレ込み2時間に及ぶ長いものだった。
トイレはちゃんと行っておくように! 
思い返せば4年前、アテネオリンピックの開会式の日も花組『ラ・エスペランサ』の初日とかぶっていた。
その日と同じ正塚晴彦氏で『マリポーサの花』。
実は
 「マリポーサってどんな花だろう?」
とわくわくしながら観たのだが。
べつに薔薇でもチューリップでもヒマワリでもタマネギでも、
なんでもよさげな話であった。
・・・花の名前なぞどうでもいい!
とっても正塚晴彦だったのだ。

まわるまわるまわる盆、
モノトーンでシンプルなセット。
台詞は短く、説明がなく、
 「ああ」
 「うん」
 「ええ」
 「じゃ」
で会話が成立。
銃声、闘い、演説、「この国」、
アウトローな男と大人の女、
命をかけた男の友情、人間愛。

重くて暗くて、採算度外視。
客層、度外視。
リピーター無視。
俺は書きたいものを書く!
中途半端に逃げたり笑いに走ったりもせず、
どっしりしたテーマで突き刺してくる。

そして、こんな正塚作品に喰らいついていく雪組さんがまた熱い。
どんよりと重い物語が怒涛となって流れだす終盤、
あの・・・一つの場面へ向かって高まってゆく集中力!

そりゃ、かっこいいけども。
水さんも彩吹くんも、かっこいいけども。
かっこいいより・・・なんだろう。
くそ真面目に芝居に向かってゆく、なんか凄いもの観た気がしたんだ。

賛否は分かれるかもしれない。
開演から20分で
 「かえりたい〜」
と子供が泣いた。
そら、泣くわ。
ぜんぜんお子様向きではない。
綺麗な衣装は出てこない。
日常の現実を忘れられる少女漫画みたいな癒しを求めたのに
なぜか新聞の海外政治欄が出てきたような作品だから。
実は私も、途中でちょっと泣きたかった。

でもね。
今まですっかり忘れてた。
私、ハリーが好きだった。
昔は正塚作品が大好きだった。
『テンダー・グリーン』に『ロマノフの宝石』、
『ブエノスアイレスの風』。
その頃を思いだすような作品だったと言っていい。
私の好きな正塚作品。
ものすごくマニアックだけど、
夏休みの大劇場にはどうかと思うけど、
実際リピートしろと言われたらちょっと唸るところはあるけれど、
いっそ爽快なくらいの正塚ワールドは、一見の価値アリだと思う。
  

雪組初日(1)『ソロモンの指輪』

2008.08.08
やったあ!
休みだ!
 「遊びにいこう!」
と、友達と連れ立って向かうのは。
海ではなく。
山でもなく。
プールでも墓参りでも田舎のおばあちゃん家でもなく、
いつもながらの宝塚大劇場。
 「リゾートよりも本日開会式のオリンピックよりも、
  雪組を選んで下さってありがとうございます」
と組長さんが言った。
2008年8月8日。
北京五輪より一足早く、雪組初日の幕があく。

今回は初めての試みで、はじめに30分だけのショーがあった。
あとの挨拶で
 「やっている私達もあっという間でしたが、
  お客様も何がなんだか分らないうちに終わってしまったかと思います」
と言う水夏希さんに、客席一同
 「うん!」
と肯いた。
いや、何がなんだか分らなかったのは、30分という短さのせいではなく、
まさに荻田浩一ショーだからだろう。
『ソロモンの指輪』。
物憂げでけだるくてダークトーンな舞台。
彩那音ちゃんが迷子になってうろうろ歩き、
白羽ゆりちゃんが流し目で誘い、
凰稀かなめちゃんはペガサスみたいな尻尾をふりまわし、
彩吹真央さんと音月桂ちゃんと未来優希さんが歌いたおしていた。 
オギーらしい香りがたっぷりの、流れるような30分。
何がなんだか分らないけど、ひとりポーズを決めて立つ、
水さんの美しさだけでもOKかもしれない。

長くなりそうなので分けて書きます。
芝居『マリポーサの花』については、この次に・・・今から開会式みますんで。すみません。
 

プロレタリアな夏

2008.07.29
お久しぶりのお休みで、
お久しぶりの大劇場。
お久しぶりの天井桟敷は子供・子供・子供でいっぱい!
世は夏休みであるらしい。

子供といっても、いろいろだ。
 「前のめりにならない!
  動かない!
  しゃべらない!」
厳しく躾けられている小学生もいれば、
お母さんの膝の上でうねうねうごめいるかと思ったら、
いつのまにか母子室へフェードアウトしていた幼児もいる。
幼稚園くらいの子が
 「とうこちゃんがいっぱいみれて、いっぱいうたってて、うれしかった」
と言っていたかと思うと、
親がトップの名前も知らないと言って
 「これだから素人は!」
と怒っている中学生もいた。
・・・ファンにプロとかあるのだろうか。

さて本日も星組『スカーレット・ピンパーネル』。
しんどいから箇条書きにて失礼。

・ロベスピエール(にしきあいさん)が歌いはじめると何故かほっこりする。
 さすが大人物。

・「♪まわりに渋い紳士なんていない」
 と娘さんたちは歌っているが。
 いるじゃないか、ジェサップ(天緒圭花ちゃん)が!
 彼、かっこいいよ!
 ジェサップはピンパーネル団として認められていないんだろうか?

・民衆の女として暴れている姐さん方を眺めるのが好きだ。
 百花沙里さんの連続ビンタは一見に値する。

・マリーの描く肖像画がスゴイ。
 マルグリットはその絵を見つめながら
 「♪ 誰だかわからない」
 と歌っているが、本当に、あの絵は誰だかわらからない。

・本日、パーシーがショーヴランに貸してあげる衣装は「猫の着ぐるみ」だった。
 「ボールもつけましょう!にゃんにゃん」

ということで、3回目を観たこの公演。
パーシーをはじめピンパーネル団のみんなはとても格好いいのだが、
なぜかいつも革命派を応援したくなってしまう。
それは私がプロレタリアなせいか?
それともひょっとして『ベルばら』でフランス革命を応援するよう刷り込まれているせいか?
ピンパーネル団の活動が、正義というよりお金持ちの道楽(スポーツ)に見えて仕方が無い。
頑張れクーポー!
負けるなメルシエ!
ピボー軍曹、ぶちかませ!!
・・・あんまりな部下(上司も)をもってショーヴランが気の毒で仕方が無いのは私だけだろうか。
 

ピンパーネル団の夕べ

2008.06.26
ネットの海を泳いでみたら
 「よかったね」
 「凄くいい作品だね」
 「最高!通う!」
どこを見回しても大評判。
いや、大絶賛。
絶賛されていると反発したくなるのが私のクセだが、
今回ばかりは何か貶してやろうと思っても
 「緩急ありすぎて一幕でお腹いっぱい」
とか
 「衣装が豪華すぎ」
とか
 「柚希礼音くんカッコよすぎ」
くらいしか、言えないじゃないか。
・・・悔しいわ、こんな作品。

さて今日は、終演後にトークショーがついてくると聞いてやってきた。

 『THE SCARLET PIMPERNEL』日本上演記念!!
 「スペシャルトーク〜スイカーレット・ピンパーネルの登場人物たち」

星組『スカーレット・ピンパーネル』初日

2008.06.20
違う。
違う。
いつもと違う。
幕が開いたとたんに思った。
とぼけたような台詞の山とツッコミだらけの物語、
笑って観てれば幸せもらえる「普段着の宝塚」とは、ぜんぜん違う!
星組『スカーレット・ピンパーネル』の初日である。

舞台から迫りくるエネルギーの色が違う。
群舞なのに好き勝手やってるユル〜いタカラヅカではなく、
全てが同じ方向を向いてぐいぐいと突き進んでいく。
歌で、目線で、振り上げた拳で
 「さあどうだ!」
と観客に挑みかかってくる。
私達は力いっぱいの拍手で応え、舞台と客席の激しいやりとりは戦いのように続いていく。

ところがだ。

違う。
違う。
イメージと違う。
話が進むにつれてどんどん違ってきた。
観客みんな、笑いすぎ。
あんなポスターで、
あんなに期待させといて、
このコメディ具合はどういうことだ!
狙ってるのかどうかちょっと分らないくらい、真面目にウケてるミュージカル。
 「ファンの期待に答えすぎ」
とか言われてた、ジョニー・デップの如きお茶目な安蘭けいを貴方に。

そういう安蘭さんも、いつもと違う。
ワルじゃなかった。

遠野あすかさんも、違う。
過去最高に歌ってた。

柚希礼音くんも、違う。
黒服を着て一人立ち、全てを叩きつけた、あの歌。
大運動会のリレーを凌ぐ気合を初めて見た。
 「踊ってないのにすごい!」
と誰かが言った。

ピンパーネル団はみんな個性的だったし、
ジャコバン派の皆さんは渋くて私好みだったし、
名も知らぬ子役のひとはすごくかわいかった。

作品が良い歌が良い、
たしかにそれも大事だけれど。
安蘭さんの額に浮かぶ玉の汗、そっと拭う遠野あすかさんの姿が良い。
そんな宝塚がいい。
「ひとかけらの勇気」は、私のココロの凹んだところを埋めてくれた。

どうでもいいけどこの公演。
衣装もセットもすごくキレイで、
・・・お金のかけかたも、普段と違うよね。
 

心の健康のために。

2008.05.18
世の宝塚ファンは某組主演娘役のお話でざわめいておりますが。
大劇場の話を書いても良いですか?

近頃、あんまり笑っていない。
笑わければ心が腐る。
笑いたい!
笑いたい!
だから花組、観にいこう。
と言ったら友達が
 「あれは悲劇じゃなかった?」
そうだっけ?

笑いを求めてタカラヅカ。
チケットカウンターの前に立った瞬間、係員さんに
 「ごめんなさい、当日B券は売り切れです」
と謝られた。
・・・まだ何にも申しておりませぬが。
なぜ当B狙いだとバレたのであろう。
悔しかったので、1階1列で観てやることにした。
最後列から最前列へ奇跡の大出世、どうだ!
大人になれない私である。

そんなわけで、年に一度の贅沢だ。
普段は見えないところを観よう。
天井桟敷からは見えないところ。
見えないところ・・・って、どこだろう。
私は考えた。
重そうな睫毛。
爪。
くるぶし。
歯並び。
アゴの裏のほくろ。
鼻の穴。
わきの下。
これじゃ変態だ。
7500円も払ってそんなとこやあんなとこを見てる場合じゃないのである。

冗談はさておき。

天井桟敷から観るタカラヅカはぬるま湯に浸るようなものだけど、
今日のお席は直火炊きの五右衛門風呂である。
がんがんに熱い。
相手役を見つめる眼差しに、
気持ちよく歌う表情に、
一生懸命に踊るダンスに、
もろにそのまま触れてしまう。
火傷をしそうな舞台である。

まばゆいライトが私の目を射る。
スパンコールが擦れ合い、ざわめく。
ダンサーたちの激しい動き足音は低い響きとなって銀橋から座席へ伝う。
のどを震わせる熱唱は、息づかいまでこの手で触れられそうだ。
トップの証・大きな羽と純白のナイヤガラは重たい風を巻き起こし、
・・・ものすごいホコリを巻き起こしていた。

他にも今日はいろいろ見た。
夏美ようさんの手の甲の青筋を見た。
大伴れいかさんの軽妙なダンスを見た。。
野々すみ花さんの神技のような子役っぷりを見た。
愛音羽麗くんの麗しい横顔に見惚れた。

しかし。
高翔みず希さんがいなかった。
休演は知っていた。
知っていたのに。
探してしまう。
あの鋭い脚を探してしまう。
芝居の代役である日向燦ちゃんは、びっくりするほど落ち着いて巧かったりするんですけれども。

あと、美しくほくそ笑む桜乃彩音ちゃんとか、
緞帳が降りきるのを待たずに片付けに入ろうとする大道具さんとか、
いろんなものを見た一日でございましたが。
なんといっても一番は、やっぱり真飛聖くんで。
暗転になるや否や袖に駆け込む「男の気合ダッシュ!!」
すごい!
速い!
男前!
さすがリレーのアンカーだ。
大運動会を思いださせる走りっぷりで。

気づいたら。
いっぱい笑ってた。
宝塚は、ヘタをすると生命力を根こそぎ奪いとられるような作品もあるが、
この公演はそうじゃない。
私にとって『駄作』とは、笑えない作品のことだから、
今回の空飛ぶ○○(怖くて言えない)はかなりの傑作と言えるだろう。

緞帳が降りたとき。
隣席のおばちゃんがため息とともに呟いた。
 「ああ。これで明日も頑張れる。」
そうだ。
私も頑張ろう。

(更新は18日ですが、もう何日も前のお話です。やっと書けた。)

花組初日『愛と死のアラビア』

2008.05.10
何はともあれ。
まずはこれから。
真飛聖ちゃん、おめでとう!
ギャルから野郎へと、
弟キャラからトップへと、
進化を遂げた真飛くんは、今日も絶好調で、呻いていた。
呻きのマトブは健在だ。

さて、花組。
大作2つに挟まれた、ごくごく普通の公演だ。
そりゃあ、輸入ミュージカルはモノが良い。
スポンサーもつくしお客も入る、宣伝だってぜんぜん違う。
でも、ここは宝塚じゃないか。
私は宝塚を観にきてるんだよ!
そんなことを思い知らされるような公演だった。

花組『愛と死のアラビア』。
原作は『血と砂』ローズマリー・サトクリフ。
・・・サトクリフ。
ひとこと言わせてもらうなら。
大声で言わせてもらうなら。
 「読むな、原作!」
何も知らなければきっと感動できるはず。
たぶん。
そのはず。

原作ファンにとってアレはナニでしたけれども、
男の友情、せつないロマンス、
涙の別れに立ち回り、
各種とりそろえた華麗なる宝塚世界と言っていいと思います。

それになにしろ、かっこいい。
アラビア装束はかっこいい!
 「体の線を隠すと凄くかっこよく見えるね」
なんて言ってたのは誰のファン?
ハヤブサの目をもつ真飛聖くんといい、
緋色のローブの大空祐飛さんといい、
血気盛んな壮一帆くんといい、
そろいもそろって熱い野郎どもだった。
傑作はナイリお嬢様・桜一花さんでございましたけれども。
原作そのまま抜け出してきたみたいだった。

熱いエジプトを舞台に熱い男達が走りまわる芝居のあとは、
更に熱いショーが待っています。
 『Red Hot Sea』
・・・赤い熱い海。
どんなけ熱いねん、花組。
汗だくだくのショーでした。
草野先生の定番の南国ショーってことで。
どこかで見たような場面のオンパレード、
変な鬘と、目を覆いたくなる衣装のオンパレード。
そのくせパレードは微妙。
あの衣装、私にはだいぶ微妙。

最後に大きな羽背負って。
大階段を降りてきた真飛くん。
組替えでやってきた2人を紹介したあと、こんな話をした。
曰く。
お芝居では、国境を越えた人々の絆がテーマになっているけれど、
それは宝塚にも通じるものがある。
私は組替えで星から花へと来ましたが、
今ではすっかりこのとおり、花組が私の居場所になった。
それは組子の愛のおかげだ。
 「花組へ来て本当によかった。」
とてもストレートな話だった。
 「花組を守っていきます。」
と真飛くんは頼もしいことを言った。
立派なトップぶりだった。

そういえば、芝居にはこんなセリフもある。
 「キリスト教やイスラムや、さまざまな宗教があるけれど、
  人々が違う名で呼び違う儀式を行っているだけで、
  神は、一人なのだ。」
どこでも同じ宝塚。
一生懸命な舞台を、一生懸命、ただ観よう。
いらないことは言わないで。
 「良い初日だったね」
友達が久しぶりにそう言ったんだ。

  

『ME AND MY GIRL』千秋楽

2008.05.05
心浮き立つ5月のはずが。
疲れた体を引きずって、逃げ込んできた花のみち。
・・・桜の青葉が目にまぶしい。

月組『ME AND MY GIRL』。
千秋楽にしてやっと見た。
役替わりジャッキー。
明日海りおジャッキーは本能のままに生きる天真爛漫なお嬢さんだったが、
城咲あいジャッキーは小悪魔で、もうちょっと計画性がありそうだった。
どちらのジャッキーもキュートだった。

 「今日は熱い客席に熱い舞台だった」
と出雲組長の言うとおり。
熱い千秋楽だった。
手のひらが痛くなるほどの手拍子と耳が割れそうな拍手。
すばらしい歌声を張りつめた客席が受け止めれば、
さらに大きな拍手が沸いて。
涙も笑いも。
まるで嵐だ。

「鎧」は召使を引っ張ってバイバイしながら去っていくし、
ビルもパーチェスターもすごいテンションでエドはるみネタを披露してくれる。
図書室の場面では敷物の虎だけでなく、
シマウマさんやらヒヨコさんやら
たくさんのぬいぐるみがずらっと並んでオケボックスから顔を出したもんだから、
マリア公爵夫人ともあろうお人が
 「こらーっ! あなたも、あなたもあなたも遊んでないで!」
およそ貴婦人らしくない怒鳴り声をあげてるし、
 「仕事に戻りなさい」
ビルはこっそりつっこむし。

サリー・スミスは絶品だった。
夜空に輝きはじめた一番星のような声で『一度ハートを失ったら』を歌ってくれた。

そして。
越乃リュウ副組長が
 「彩乃かなみは月組のアイドルでした。
  月組の誇る主演娘役でした。
  最後まで応援よろしくお願いします」
と言って。
彩乃かなみさよならショーが始まった。

大階段にただ一人。
白のドレスでたたずんで。
 「あかねさす紫の・・・」
透きとおった歌声が大劇場をつつみこむ。
北嶋さんとの『パリの空よりも高く』や
瀬奈さんとの『マノン』のデュエット。
『千の風になって』は圧巻だった。
清らかで、泣きたいほどあたたかな歌だった。

出雲綾さんは2曲歌った。
 「宝塚、我が心の故郷」
エトワールを15回もつとめた女王の歌声が故郷を去ろうとしているのだ。
すごいひとを失うのだと痛感した。

やがて緑の袴で大階段を下りてきた彩乃さん。
朝露のような涙をほろほろと流しながら
やさしいやさしいやさしい声で、
それでも立派に最後の挨拶をした。
 「瀬奈さんの隣にいられて幸せでした」
と。
瀬奈さんも
 「仲間との別れは寂しいですが、この公演には涙より笑顔が一番似合います」
と言っていたけれど、
 「泣きすぎ?」
と問う彩乃さんに
 「泣きすぎじゃないよ」
と声をかけていた。
 「麻子ちゃんがかなみちゃんを見つめる眼差し、
  かなみちゃんが麻子ちゃんを見つめる眼差し、
  それがもう見られないのが寂しい」
とファンが言った。

瀬奈さん曰く『参加してこそのミー・アンド・マイ・ガール』はこうして終わった。
 
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